過払金請求を受け持つ士業者について思うこと
テレビなどを見ていると、過払金請求を行なう弁護士事務所や司法書士事務所のCMを見かけることがある。
確かに違法な金利で貸していた場合に返金を請求する事自体は悪いことではないだろう。
しかし借りた時には、まだ違法金利と言い切れるものではなく、俗にいうグレーゾーンであったし、高い金利であったとしても、その時点で借りることができたことで救われたという人も多いだろう。
最高裁判所の判決でグレーゾーンが違法とされ過去に遡って返金請求が行なわれている。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/181/083181_hanrei.pdf
日本は法治国家であるから、基本的に遡及法はありえないはずだが、この件については、遡及しているように思えて仕方がない。
本当ならば、判決が出た時点以降に、利息制限法を越えて貸し出された分にのみ適用されるべきではないだろうか?利息制限法を越え、出資法未満であった金利が共存できた状態であったのは司法のミスであり、貸金業者が一律的に負担しなければいけないものではないだろう。
過払金請求により、お金が戻ってくる人にとっては、予期せぬ収入が入ってくるので喜ばしいことかもしれないが、それを士業に代行してもらうと成功報酬がかなり取られる。過払金請求自体は、士業者にとって難しいものではないし、下手したら書類を貸金会社に送ったら、それでほぼ終了してしまうようなこともある。
にも関わらず、成功報酬として返金された額の数10%を得る士業者が多い。
過払金返金額が大きければ、それだけ大きな収益を得ることができるが、
そのような案件を手掛けているのは、あまり能力がない士業者ではないかと思う。
民事や刑事案件を多数抱えている士業であれば、そんな案件を手掛ける必要もないだろうし、過払金請求を主に手掛けている士業者は大した能力がないんじゃないかなと思うのであった。